原连接:
http://animeanime.jp/biz/archives/2008/06/_654z.html
2008年06月17日
米国最大の日本アニメ流通会社であるファニメーション(FUNimation)の2008年3月期(07年4月~08年3月)の売上高は約6100万ドル(およそ65億円)である。同社の親会社ナバレ(NAVARRE)が6月16日に発表した年次報告書で明らかになった。2007年3月期の売上高約4300万ドルから40%以上の増加となる。
この売上高は、先にナバレが発表した同社の2008年3月期のパブリッシング部門売上高1億1700万ドルのおよそ半分にあたる。また、売上の大半は日本からライセンス購入したアニメの放映権、商品化権の販売(サブライセンス料)、自ら発売するDVDやBDのビデオグラムの販売によるものである。
またファニメーションの2008年3月期の主要タイトルには、『ドラゴンボールZ』、『鋼の錬金術師』、『トリニティ・ブラッド』、『サムライ7』、『アフロサムライ』、『BLACK BLOOD BROTHERS』、『クレイモア』、『Gray-man』、『DARKER THAN BLACK』、『ワンピース』、『クレヨンしんちゃん』、『ロボテック』といった作品が挙げられている。
しかし、同社の売上高のおよそ4割にあたる2440万ドル(約26億円)は、ひとつの作品から発生している。ナバレはこの作品の具体的なタイトルを明らかにしていないが、各種の市場調査データから判断して、これが『ドラゴンボールZ』であることは間違いないだろう。
さらに売上高の72%が3社の権利保有者との契約から発生している。ナバレはアニメ市場の特徴であるトレンドの変化の激しさもあり、作品と権利保有者の少数依存については同社の経営リスク要因と言及している。
ナバレが挙げる経営のリスク要因のなかでは、別の部分でもファニメーションに触れている。それはテレビ放映の重要性である。
子供向けのエンタテインメントであるアニメは、DVD販売や商品化ライセンス販売のためにはテレビを利用した認知度向上が必要になる。また、テレビ放映時は視聴率も重要な指標だとする。しかし、同社はテレビ放映の権利を持っておらず、テレビ放映を放送局に依存していることがリスクであると述べている。
さらにナバレは、ファニメーションの市場における競争企業を挙げている。具体的に挙げられた企業は、ADVフィルム:ADV Films、バンダイ:BANDAI、メディアブラスター:Media Blasters、スターズ:Starz(マンガ・エンタテインメント MANGA Entertainment)、VIZメディア(VIZ Media)、それにワーナー(Warner)、ソニー(Sony)、ディズニー(Disney)である。
このうちADVフィルムとメディアブラスター、マンガエンタテイメントは、ファニメーションと同様に日本の映像コンテンツ事業に特化した米国系企業である。VIZメディアはマンガ出版社だが、アニメ・映像関連の発売やライセンス管理部門が拡大している。既にファニメーションの競合企業と認識されているようだ。
また、ワーナー、ソニーとジブリ作品の米国流通を手掛けるディズニーは、メジャーレーベルながら、近年アニメDVDとBDの分野でも存在感が高まっている。そうしたことが今回言及された理由と言えるだろう。
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